NEWS

渋谷ゆり写真展『IDYLLIC MOMENT』 4月12日 (土) より京都で開催

渋谷ゆり写真展『IDYLLIC MOMENT』が開催されます。
4/12 (土) よりTHE NORTH FACE STANDARD KYOTO にて。
刊行した2冊のZINE『FOR A MOMENT』『TEN YEARS AFTER』に収められた写真の展示もあります。
素晴らしいモノクロームプリントを、どうぞ刮目してご覧ください!

この展示は「KG+ SPECIAL 2025」 の一環としての開催です。
https://kgplus.kyotographie.jp/exhibitions/2025/yuri-shibuya/

-
THE NORTH FACE STANDARD KYOTO

会期:2025/4/12 (土) - 5/11 (日) *4/16休館日

平日12:00-19:00|土日11:00-19:00
入場無料
-

東京都生まれの写真家、渋谷ゆり。2013年にカリフォルニア州バークレーに居を移し、毎年数ヶ月間ヨセミテ国立公園に通う生活を続けたおよそ10年の間に、渋谷の視線は少しずつ変化していきます。ヨセミテの象徴的な風景を訪問者として撮るのではなく、コミュニティの内側からしか見えないものを記録していきます。長く岩に取り付き続けた者だけが持つ、純粋な眼差し。友人となった彼らの、まるで風景と一体化するようなクライミングスタイル。自身もクライミングを始めたことによって見えてきた花崗岩の表情。渋谷の写真に宿る親密さは、長い時間をかけて溶け込むようにして、ようやく湧き出てくるもの。
 
渋谷は、今展覧会のタイトルを「Idyllic Moment」と付けました。直訳すれば、「長閑な瞬間」。本来は相反する意味を持つ言葉の並びは、「親密さ」、「ピース」、「永続性」と言った、彼女の写真から受ける印象を見事に捕捉しています。同時に、のんびりと穏やかに過ぎる時間が、実は稀有な、刹那的なものであることを示しています。渋谷はこのタイトルに「すべてを忘れて、今、ここにいる感覚を込めた」と言います。その言葉は、かつて存在した瞬間を懐古する、という写真の本質的な役割を想起させます。同時代を写しながらも不思議と引き出されるノスタルジーにも似た感慨は、美しいモノクロームの階調でなければ表現し得ないものなのです。

-